Faq
よくある質問

Q1 : 保険の⼊れ⻭と当院の(保険適⽤外)の⼊れ⻭の違い

A : 保険適⽤の部分⼊れ⻭は⻭の⽋損部に⼈⼯の⻭と⻭茎の⼊れ⻭を作りその⼊れ⻭が動かないようにご⾃分の⻭に⾦属のバネを引っ掛けます。

このバネは⻭に密着していないので噛む度にバネを引っ掛けている⻭が揺さぶられて⻭がぐらつき抜けたり⻭が折れたりします。
その⻭がだめになったらまた残っている⻭に⾦属のバネをかけてまたその⻭がだめになる。このようなことを繰り返しているうちに残っている⻭がどんどん失われていくのです。

⾦属のバネは⾦属疲労によって折れたり、出し⼊れが緩くなりますます⼊れ⻭が動いてきますのでバネをかけている⻭への負担は⼤きくなります。

また⾦属なので⾒た⽬の問題もあります。
元々、⼈の⻭は⽩いのですから⽩く再現するのが治療です。
⻭に銀⾊の⾦属を使⽤しているのは先進国で⽇本だけです。
保険適⽤の⼊れ⻭はバネ式の⼊れ⻭なので上記のような理由で噛めない、残っている⻭をだめにする⾒た⽬が悪いものになってしまうのです。

当院の保険適⽤外のドイツ式⼊れ⻭(部分⼊れ⻭)は残っている⻭に冠を被せてはめ込み式の⼊れ⻭ですので⾒た⽬が⾃然で⼊れ⻭が会話中や⾷事中に外れることなくお⾷事ができます。
就寝時にご⾃分の⻭と⼊れ⻭を洗浄したあと装着してお休みいただけます。

ドイツ式⼊れ⻭(部分⼊れ⻭)はとても精密なので治療開始前に必ず診査、診断し治療計画をたてます。
この⼊れ⻭が10年20年修理しながら使⽤できるように考えて⼊れ⻭の設計をします。

Q2 : 他の保険適⽤外の⼊れ⻭と当院のドイツ式⼊れ⻭(保険適⽤外)の違い

保険適⽤の⼊れ⻭の他に保険適⽤外の⼊れ⻭がいくつかあります。その中でポピュラーなものに「ノンメタルクラスプデンチャー」と呼ばれるものがあります。
商品名としては「スマイルデンチャー」「エステデンチャー」「ミラクルデンチャー」などの名前で紹介されています。
この⼊れ⻭は保険適⽤の⼊れ⻭のバネの⾦属部分が⻭茎部分に使⽤される材料に置き換わったものです。
⼊れ⻭を⽀えている⻭に負担がかかることは⾦属のバネ式の⼊れ⻭と変わりません。
⼊れ⻭を⽀えている⻭の移動やぐらつき、破折のリスクまた⻭のない部分の顎の⾻の吸収も起こりえます。
⽇本補綴⻭科学会の⾒解でも最終的な補綴装置としての使⽤は否定的としています。

つまり⻑期間の使⽤に耐えうる質の⼊れ⻭でないということでしょう。

当院のドイツ式⼊れ⻭は⼊れ⻭の⽀えとなる⻭に冠を被せそこに⼊れ⻭の内部に設けた冠をはめ込むので残っている⻭に負担がかかりにくくしっかり固定されるのでよく噛めて⾒た⽬が⾃然な質の良い⼊れ⻭です。

Q3 : インプラントと迷っています。

インプラント治療は⻭を失った部分の⾻に⼈⼯の根(⻭根)を埋⼊しその上に被せ物の⼟台となる⽀柱を建てて被せ物をする治療です。外科的な処置になります。
⻭を失った部分の⾻の状態、顎の⾻の中を通る神経などの位置、⻭周病の有無、全⾝症状、喫煙の有無などによってインプラント治療ができるのかが決まります。

 インプラント治療のメリットは

  • ⼊れ⻭のように取り外しの必要がない
  • ご⾃分の⻭と同じような感覚で噛める

⼀⽅では

  • 外科⼿術が必要
  • 全⾝疾患(糖尿病、リウマチ、⾻粗鬆症など)や喫煙によってインプラント治療ができない
  • インプラント治療の予定している⽋損部の⾻や中を通る神経の⾛⾏によってできない
  • インプラント部以外の⻭を抜いた場合、治療の選択肢がインプラントしかない場合が多い
  • インプラントが壊れたら修理が困難な場合がある
  • インプラントと粘膜はくっ付きが弱いので感染しやすい
  • ⾼齢になり介護が必要となった場合介助者によるインプラント部の清掃が困難になるため清潔にできない 
  • ⼊れ⻭をせざるを得ない状況になった場合インプラント部の⻭にバネをかける⼊れ⻭となるため⼒がかかりすぎてインプラント部がダメになる場合がある

このようなデメリットや考えなければならないことがあります。
⻭を失った原因は何か、ほかの⻭や顎の⾻の状態、ご年齢、ほかの⻭がダメになったときの対応や介護を受けるときに介助者がお⼝のお⼿⼊れがしやすいのかなどを考えて決断し
てほしいと思います。

どのような治療も100%壊れないものはありません。なるべく⻑く持つようお⼿⼊れも簡単で⼀度⼤掛りな治療をしてそのあとは簡単な治療で済ませることができるようにしておくとよいと考えます。

Q4 : ドイツ式⼊れ⻭に使⽤される⾦属

ドイツ式⼊れ⻭の中のコーヌステレスコープの内冠、外冠はお茶筒の蓋と本体部と同じような機構ではめ込むようにします。
この内、外冠に使⽤する⾦属はスイスCendre+Metau社の⻭科⽤⾦属Aurofiuid3の⻭科⽤⾦属です。
コーヌステレスコープは内冠と外観をぴったりフィットさせるために⾦属⾃体を変形しないような強度、硬さ、粘りが必要です。

スイス Cendres+Metaux社の⻭科⽤⾦属は、下記の⽣体親和性、及び耐⾷性に関連する厳しい臨床テストに合格しています
  • Corrosion resistance 耐⾷性テスト(ISO22674)
  • Cytotoxicity test 細胞毒性テスト(ISO10993-5)
  • Sensitization test アレルギーテスト(ISO10990-10)
  • Mutagenicity test 変異原性テスト

ドイツ式⼊れ⻭のリーゲルテレスコープに使⽤されることがあるのはコバルトクロム合⾦です。

コバルトクロム合⾦は鉄より酸化されにくく強い⾦属のため⼈⼯関節にも⽤いられています。

⼊れ⻭部分の補強にも使⽤します。
体に必須とされるミネラルはカルシウム、リン、イオウ、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、ヨウ素、亜鉛、銅、セレン、マンガン、コバルト、モリブデン、クロム16種類です。
コバルトはミネラルの⼀種で、ビタミンB12の構成成分です。 悪性貧⾎を予防するほか、神経の機能を正常に保つために役⽴つ成分で、動物性⾷品に多く含まれています。
クロムは⾎糖値、⾎圧、コレステロール値を下げる働きに関わり、⼈間の体に必要な必須ミネラルです。 幅広い⾷品に含まれ、体内で起こるあらゆる代謝 (化学反応)に関わっています。 特に⾎糖値を調節しているインスリンというホルモンの働きを助けます。
⼈体に安全な⾦属であることが証明されています。

Q5 : 使⽤中の⼊れ⻭で柔らかいものしか噛めないのですがどうしてでしょうか︖

様々な原因がありますが保険適⽤の⾦属のバネの⼊れ⻭ですと噛む度に⼊れ⻭が動いてしまい⼒が⼊らないため噛むことができない。というのも原因のひとつです。
当院では⻭が無いところにいきなり型どりして⼊れ⻭を作るのではなく患者様のお⼝の中全体を診査し設計を⼊念に考え⻭科技⼯⼠さんとともに良く噛める⾒た⽬が⾃然なドイツ式⼊れ⻭を作製します。

Q6 : 毎⽇⼊れ⻭安定剤を使っても問題はないのですか︖

 「⼊れ⻭が落ちるから」「⼊れ⻭と⻭茎の間に⾷べ物が⼊って痛いから」と毎⽇⼊れ⻭安定剤を使⽤している⽅がいらっしゃいますがあまり良い習慣とは⾔えません。
なぜなら以下だからです。

  • 顎堤と呼ばれる⻭が⽣えていた顎の⾻が吸収して痩せていく
  • ⼊れ⻭安定剤が細菌の繁殖場所になり誤嚥性肺炎のリスクが⾼まる。(繁殖した細菌にコロナウイルスやインフルエンザウイルスがくっついてウイルスも増殖して感染することがわかっています。)

⼊れ⻭安定剤の必要のない⼊れ⻭を作ることがお⾝体の健康にも良いことです。

Q7 : インプラントが⼊っていてもドイツ式⼊れ⻭はできますか︖

相談に来られる患者様の中に1本や数本のインプラントが⼊っておりその他の場所の⻭が抜けてしまいまたインプラントにするのが怖い。という⽅が結構いらっしゃいます。

基本的にはインプラントとドイツ式⼊れ⻭の併⽤はできます。
しかしそのインプラントの形状や位置、残っている⻭の状態や位置、かみ合わせによって慎重に診断しなければなりません。
インプラントと天然⻭は同じ⾻の中に埋まっていますが天然⻭は噛んだ時に⾻との間にあそびがあるのですがインプラントと⾻の間にはありません。噛んだ時の⼒はどちらにもかかりますのでひずみが変わってくるとドイツ式⼊れ⻭に加わる⼒に影響するのです。
したがってかみ合わせの診査、診断を⾏い⼊念にドイツ式⼊れ⻭の設計をしなければなりません。

Q8 : ドイツ式⼊れ⻭の治療期間はどれくらいですか︖

患者様のお⼝の状態により変わってきますが平均4〜6か⽉かかります。抜⻭をして作製となりますと抜⻭の跡の治癒期間を設けるため1年くらいかかる⽅もいらっしゃいます。
良いものを作製するためには時間が必要となります。