セラミック治療、ドイツ式入れ歯治療の前に行う重要なこと

セラミック治療、ドイツ式入れ歯治療の前に行う重要なこと

皆様はセラミック治療やインプラント治療の自費診療の前にレントゲン撮影、CT撮影や歯周病の検査のほかに嚙み合わせの検査を受けたことはありますか?歯科治療の最終目的は快適に噛むことです。

そのためには治療前に嚙み合わせの検査が必要です。現状の嚙み合わせを把握し治療計画を立案します。

当院ではセラミック治療やドイツ式入れ歯の治療をする前に必ず嚙み合わせの診査を行います。

下の写真はフェイスボウトランスファーといって歯科治療の診断と治療の基本となる作業です。現実に一般の臨床で行われている歯科医院は10%に満たないのではないでしょうか?

歯科領域では個々の歯の位置,歯並び、顎関節、頭蓋の位置関係がとても大切です。その位置関係を再現するには歯型を採り作製した石膏模型を咬合器(咬合器)と呼ばれる器械に取り付ける際のフェイスボウトランスファーという作業が必要です。

この器械(フェイスボウと呼びます)で鼻の下(鼻下点)両耳、上顎(ワックスを噛んでもらいます)の3つの位置決めをします。

位置決めした器械を咬合器に取り付け上顎の石膏模型をのせます。

これを咬合器と石膏で付着させますと患者様の実際の頭蓋に対しての上顎の位置と同じ位置がコピーされたことになります。

少し難しくなりましたが頭蓋に対して上顎がどのように位置しているかによって噛み合わせが変わってくるのでこの作業はとても重要なのです。

次に下の歯型の石膏模型を付着します。

この作業によりお口の中を覗きこんでみるより色々な角度から見ることができるので綿密に診査、診断ができ治療計画を立案します。

 

ドイツ式入れ歯(部分入れ歯)

筆者プロフィール

著者

イーストワン歯科本八幡
東 郁子

■経歴
  • 平成6年 鶴見大学歯学部 卒業
  • 平成7年 鶴見大学付属病院研修医 修了
  • 平成7年 都内の歯科医院 勤務
  • 平成30年 イーストワン歯科本八幡 開院
■所属学会/スタディグループ
  • ●IPSG包括歯科医療研究会
  • 第2回咬合認定医コース受講 咬合認定医 取得
  • 総義歯の基礎と臨床 受講
  • 顎関節症ライブ実習コース 受講
  • パーシャルデンチャーとテレスコープシステム 理論と実習コース 受講
  • 咬合治療の臨床 受講
  • ●日本臨床歯科医学会
  • レギュラーコース 受講
  • ●顎咬合学会