良い総入れ歯と悪い総入れ歯の違いとは?【現役歯科医師が解説します!】

良い総入れ歯と悪い総入れ歯の違いとは?【現役歯科医師が解説します!】

 

新しく総入れ歯を作ったのにすぐ落ちてしまうなどの不具合はありませんか?この記事では落ちない、噛める総入れ歯を良い入れ歯とし、どのようなものなのかを解説します。

目次

1章:落ちない総入れ歯

1-1:総入れ歯の形

2章:噛める総入れ歯

2-1:総入れ歯の人工歯

2-2:総入れ歯のかみ合わせ

まとめ

1章:落ちない入れ歯

上の入れ歯が落ちやすい原因としていくつかありますが一番多いのは大きさが小さいことです。

1-1:落ちない入れ歯の形

上の入れ歯が落ちる原因の一つに大きさが小さいことが挙げられます。特に一番後ろの長さが入れ歯が落ちないようにするための肝です。

 

この入れ歯は総入れ歯ではありませんが総入れ歯が青のラインの大きさですと入れ歯は落ちてきてしまいます。

上の入れ歯の後ろは上記写真のピンクのラインに設定すると落ちにくい入れ歯になります。

また下の写真にある入れ歯の内面の黄色のラインの部分を工夫すると落ちにくい入れ歯になります。

他にも色々ありますがこの2点が落ちない入れ歯の重要な点となります。

2章:噛める総入れ歯

同じ総入れ歯でなぜ噛める入れ歯と噛めない入れ歯があるのでしょうか?この章では噛める入れ歯の説明をします。

2-1:総入れ歯の人工歯

総入れ歯をお使いの方はレタスなどの葉物類やイカ、タコなどの弾力のある食べ物が噛み切れない経験があると思います。その原因のひとつは総入れ歯に使用する人工歯が天然歯と同じ形態でないことです。特に保険治療で使用される人工歯は国で定められいます。その人工歯は天然歯にあるような溝がほとんどなく使用しているうちに溝が無くなってしまいます。天然歯では噛めたのに総入れ歯では噛めない原因はこの歯の溝にあります。また噛む時、歯と歯は点で接触して食べ物をせん断します。溝が無くなってつるつるののっぺりした人工歯は面と面で接触するので食べ物をせん断できません。

2-2:総入れ歯のかみ合わせ

総入れ歯のかみ合わせによっても噛み切れないことがあります。きちんと上と下の歯が噛み合い、歯ぎしりしても入れ歯が落ちないかみ合わせによって噛める総入れ歯になります。

まとめ

上の総入れ歯の後ろの長さと内面の工夫により落ちにくい総入れ歯になります。人工歯とかみ合わせによって噛みにくさが左右されます。

 

 

 

 

 

     

 

筆者プロフィール

著者

イーストワン歯科本八幡
東 郁子

■経歴
  • 平成6年 鶴見大学歯学部 卒業
  • 平成7年 鶴見大学付属病院研修医 修了
  • 平成7年 都内の歯科医院 勤務
  • 平成30年 イーストワン歯科本八幡 開院
■所属学会/スタディグループ
  • ●IPSG包括歯科医療研究会
  • 第2回咬合認定医コース受講 咬合認定医 取得
  • 総義歯の基礎と臨床 受講
  • 顎関節症ライブ実習コース 受講
  • パーシャルデンチャーとテレスコープシステム 理論と実習コース 受講
  • 咬合治療の臨床 受講
  • ●日本臨床歯科医学会
  • レギュラーコース 受講
  • ●顎咬合学会