ドイツ式入れ歯と保険適用のバネ式入れ歯の比較

ドイツ式入れ歯と保険適用のバネ式入れ歯の比較

今回は簡単にドイツ式入れ歯と保険適用のバネ式入れ歯の比較をしてみました。ご参考にして下さい。

  ドイツ式入れ歯 保険適用の入れ歯
人工歯の材料

品質の良いプラスチックとセラミックの粒子の混合したハイブリッドセラミックスと呼ばれる素材を使用した人工歯。色が自然で奥歯は噛みやすい形態をしている。

 

プラスチック単体もしくはハイブリッドセラミックス(だがプラスチックの割合の多い素材)を使用しているためすり減りやすく早期に噛みにくくなる。色が変色しやすい。

 

床(歯肉色の部分)の材料

 

金属を使用できる。金属を使用することにより厚みを薄くできるので異物感を軽減でる。また熱伝導が良いので食べ物の温度を感じやすい。加わった力に対して入れ歯補強の効果も期待できる。ピンク色の部分は気泡が極少ないため臭いや汚れが付きにくく細菌の増殖が少ない。

プラスティックの素材のものしか使用できない。破損しやすいので厚みが必要。そのため食べ物の温度が感じにくい。気泡が多くあり臭いや汚れが吸着しやすく細菌も繁殖しやすい。

 

入れ歯の装着感、噛み心地 入れ歯がしっかりはまり込むためフィット感があり人工歯の形態も自然の歯に近いため硬い物や葉物野菜を噛むことができる。 入れ歯が動くため硬い物や葉物野菜が噛みにくい。
入れ歯の見た目 はめ込み式なのでバネが見えることなく自然な見た目を作ることができる。 バネが見えるため見た目が不自然。
入れ歯の完成までの期間

約6ヶ月~8か月

約1か月半~2か月

 

ドイツ式入れ歯を作製する前にリハビリ用として仮の入れ歯を作製。こちらを調整しながら使用し問題なく噛めることを確認してからドイツ式入れ歯の作製を開始。一つ一つの工程を患者様と共にチェックしいて進めるため長い期間が必要。

作業工程やチェック回数が少ないので早く入れ歯を作ることができる。安価で早く作製するため強度、見た目、細かい機能が重視されない。外れやすいなどの不具合が出ることが多い。

 

保険適用の入れ歯を何回も作り直せばよいかとというと作り変える度に歯を失う速度が速まり早期のうちに総入れ歯になってしまいます。ご自身が将来、どのような生活を送りたいか?によって選択して下さい。健康は生きていくための資本です。

そのためには食事が大切、食事を摂取するご自身の歯や入れ歯はもっとも大切です

 

 

筆者プロフィール

著者

イーストワン歯科本八幡
東 郁子

■経歴
  • 平成6年 鶴見大学歯学部 卒業
  • 平成7年 鶴見大学付属病院研修医 修了
  • 平成7年 都内の歯科医院 勤務
  • 平成30年 イーストワン歯科本八幡 開院
■所属学会/スタディグループ
  • ●IPSG包括歯科医療研究会
  • 第2回咬合認定医コース受講 咬合認定医 取得
  • 総義歯の基礎と臨床 受講
  • 顎関節症ライブ実習コース 受講
  • パーシャルデンチャーとテレスコープシステム 理論と実習コース 受講
  • 咬合治療の臨床 受講
  • ●日本臨床歯科医学会
  • レギュラーコース 受講
  • ●顎咬合学会