高齢で入院した時ご自分の歯や入れ歯がなくて噛めないとどうなる?

高齢で入院した時ご自分の歯や入れ歯がなくて噛めないとどうなる?

私は4年間程、訪問歯科診療に携わっていたことがあります。

高齢の女性が骨折で入院しそろそろリハビリに入ろうという状態でお口の清掃の依頼があり訪問しました。きざみ食やペースト食から普通食にしてリハビリ開始と計画していたらお口の中の歯が数本しか残っていないことに気が付いたのでしょう。

入れ歯は家にあるが入院以前からずっと使わずに歯が数本残っている状態で過ごしていたようでした。
当然、噛めません。そして残っている下の歯が上の歯茎を突き破っていて少し骨が見えていました。
これでは骨折は治っても栄養が足らずいつまでも点滴です。またリハビリしたくても歯が無いので食いしばることができないので
重りを使ってのリハビリもできません。

歯を抜歯して入れ歯を作り調整しやっと入れ歯に慣れて食事できるまで半年ほどかかりました。
これから本格的なリハビリが始まります。スタートが遅かったので体力も落ちてリハビリも長くかかったことでしょう。

動けるうちに噛める入れ歯をいれて食事から栄養を摂れる様にしておかないと入院生活も長くなり入院費もかかります。

このような骨折のケースではいざ入院してもお口から栄養が摂れるので早くリハビリに移行できます。
結果的に入院期間が短く費用も安く済みます。

20年30年後のことを考えて歯科治療を受けることは大切ですよ。

 

 

 

 

 

 

 

筆者プロフィール

著者

イーストワン歯科本八幡
東 郁子

■経歴
  • 平成6年 鶴見大学歯学部 卒業
  • 平成7年 鶴見大学付属病院研修医 修了
  • 平成7年 都内の歯科医院 勤務
  • 平成30年 イーストワン歯科本八幡 開院
■所属学会/スタディグループ
  • ●IPSG包括歯科医療研究会
  • 第2回咬合認定医コース受講 咬合認定医 取得
  • 総義歯の基礎と臨床 受講
  • 顎関節症ライブ実習コース 受講
  • パーシャルデンチャーとテレスコープシステム 理論と実習コース 受講
  • 咬合治療の臨床 受講
  • ●日本臨床歯科医学会
  • レギュラーコース 受講
  • ●顎咬合学会