【歯のクリーニングの種類について】現役歯科が解説します!

【歯のクリーニングの種類について】現役歯科が解説します!

皆さんは歯医者さんで定期的に歯の清掃をしてもらっていますか?

虫歯がない方、歯周病でない方も定期的な歯科医院でのクリーニングは必要です。

海外の映画で大事な商談の予約を取る際歯科医院でのクリーニングの予約を優先するシーンを見たことがあります。

欧米の人々は虫歯や歯周病にならないように予防することが人生においてもっともお金と時間を有効に使えることを知っています。

もちろん歯の疾病予防が健康維持に欠かせないことも。

また虫歯や歯周病によって見た目が悪くなったり口が臭くなったりして相手に不快感を与えないマナーを知っているのです。

この記事では歯のクリーニングについて知って頂きたいことを解説しています。

歯医者さんでクリーニングを受ける際の参考にして下さい。

1章:歯のクリーニングとは

1-1:歯のクリーニングとは

1-2:歯のクリーニングの種類

1-2-1:治療を目的とした歯のクリーニング

1-2-2:予防を目的とした歯のクリーニング

2章:歯のクリーニングの重要性

まとめ

1章:歯のクリーニングとは

歯科医院で行う歯のクリーニングは普段のブラッシングで取れない汚れを専用の器械で取り綺麗にすることです。

1-1:歯のクリーニングとは

歯のクリーニングは歯科医院で普段の歯磨きでは取れない歯の汚れを専用の器械で取り綺麗にすることです。

この汚れにはこびりついた歯垢、歯垢が硬くなった歯石、コーヒーやお茶に代表される着色汚れなどがあります。

お口の中には様々な細菌が住んでおりこれらの細菌が集まって歯の表面にバリアを張ります。

これをバイオフィルムと呼びお風呂や台所の排水溝の掃除の際にみられる「ぬめり」と同じようなものです。

このぬめりの上に先ほど挙げた歯垢、歯石、茶渋が付着します。

つまり歯のクリーニングはこのぬめり=バイオフィルムを除去することなのです。

1-2:歯のクリーニングの種類

歯のクリーニングには2種類あります。

ひとつは治療と治療後の維持を目的とした保険のクリーニングです。

もうひとつは予防を目的とした自費のクリーニングです。

1-2-1:治療を目的としたクリーニング

歯のクリーニングの一つ目は歯周病の治療を目的とした保険のクリーニングです。

クリーニングを行う前に口内検査、歯周病の検査、レントゲン撮影を行い歯周病と診断した場合に行います。

国で定められた保険診療のルールに則って行いますので順序、治療回数、治療内容が決まっています。

つまり着色やヤニを取りたいなどの予防目的で行うことができません。

歯周病の治療後に再評価として歯周病の検査を行い改善が見られない場所がある場合や糖尿病の方は定期的なクリーニングが保険として認められています。

1-2-2:予防を目的としたクリーニング

歯のクリーニングの二つ目は予防を目的とした自費のクリーニングです。

歯肉の状態が良く歯周病でない場合に予防のために行います。

歯科医院によっては保険では使用しない器具や材料を使用する場合があります。

費用や施術方法は歯科医院により異なります。

予防のためのクリーニングでは歯に傷が付きにくいペーストを使用したり最終仕上げに歯を強化し着色しにくくするペーストを使用したりする歯科医院があります。

自費のクリーニングの費用の相場:8000~20000円

リスク、副作用:施術後に一時的に歯が凍みることがある。

2章:歯のクリーニングの重要性

歯のクリーニングは歯周病や歯周病予防のために行うべきです。

歯周病は歯を支えている歯槽骨が歯周病菌によって溶け歯がぐらついて最終的には抜歯に至る病気です。

溶けてしまった骨は歯周病治療をしても完全にもとに戻ることはありません。

虫歯がなくて健康だと思っていても歯周病により骨が痩せ抜歯となってしまうケースは少なくありません。

このようにならないよう毎日のブラッシングと定期的な歯科医院のクリーニングを受けることで歯の健康を維持できます。

抜歯になって歯の治療をする場合と定期的にクリーニングを受け予防している場合とを比較した場合、予防のほうがお金も時間も掛かりません。

美容院に定期的に行くように歯科医院で定期的にクリーニングを受けることをお勧めします。

まとめ

歯のクリーニングは歯周病治療を目的とした保険のクリーニングと予防を目的とした自費のクリーニングがあります。

保険のクリーニングは国で定めたルールに則って治療を進めるため回数や治療の間隔、1度にできる施術本数が決められています。

予防を目的とした自費のクリーニングでは歯周病予防のためのクリーニングのほか歯周病でない着色やヤニを落とすことができます。

 

 

 

 

 

 

筆者プロフィール

著者

イーストワン歯科本八幡
東 郁子

■経歴
  • 平成6年 鶴見大学歯学部 卒業
  • 平成7年 鶴見大学付属病院研修医 修了
  • 平成7年 都内の歯科医院 勤務
  • 平成30年 イーストワン歯科本八幡 開院
■所属学会/スタディグループ
  • ●IPSG包括歯科医療研究会
  • 第2回咬合認定医コース受講 咬合認定医 取得
  • 総義歯の基礎と臨床 受講
  • 顎関節症ライブ実習コース 受講
  • パーシャルデンチャーとテレスコープシステム 理論と実習コース 受講
  • 咬合治療の臨床 受講
  • ●日本臨床歯科医学会
  • レギュラーコース 受講
  • ●顎咬合学会