咬合器(こうごうき)知っていますか?

            

咬合器(こうごうき)とは上と下の歯型を採り石膏模型にしたものを付着して顎の運動や噛み合わせなどの位置を再現する装置のことです。

顎の運動の要素を解剖学的な平均値に固定してある平均値咬合器
顎の運動の要素の生体に合わせて調節できるものがありそのうちのひとつである半調節性咬合器

当院で噛み合わせの診査診断に使用しているものは後者の半調節性咬合器であるKAVO社のPROTAR evo7です。

左が平均値咬合器、右が半調節性咬合器のKAVOの咬合器です。大きさが違いますね。遠近法で撮影はしていませんよ。
KAVOの咬合器の横幅はヒトの顎の左右の関節の幅とほぼ同じです。平均値咬合器は平均値ではありません、、、

噛み合わせの診査は



写真のような噛み合わせを採りお顔にも装置をつけて基準を決め咬合器に模型を付けます。

このようになるべく患者様個々の情報を咬合器に移すための作業をします。お口の中は暗いですし動きが見えない部分もありますが咬合器に付けて動かすと見えない部分も見えてきます。またお顔の真ん中と前歯の真ん中が合っていないなど細かいことがわかります。

例えば上の写真は下顎を左に動かした時の右側の奥歯の写真ですがお口の中だと見えにくいです。そしてこの奥歯の当たりは良くない当たりです。このような嚙み合わせを診査診断することでセラミックの被せ物の寿命を延ばすことできます。

もちろん当院が製作を依頼している歯科技工士はKAVO社の咬合器で製作していますのでご安心ください。

今、通院中の歯科医院の先生やかかりつけの歯科医院で咬合器を使って噛み合わせの診査はできますか?と聞いてみてください。
そしてどのような咬合器を歯科技工士さんが使っているか聞いてみて下さい。

きちんと答えてくれて良い咬合器を使用しているならば安心して治療を受けられるでしょう。

 

 

 

     

 

筆者プロフィール

著者

イーストワン歯科本八幡
東 郁子

■経歴
  • 平成6年 鶴見大学歯学部 卒業
  • 平成7年 鶴見大学付属病院研修医 修了
  • 平成7年 都内の歯科医院 勤務
  • 平成30年 イーストワン歯科本八幡 開院
■所属学会/スタディグループ
  • ●IPSG包括歯科医療研究会
  • 第2回咬合認定医コース受講 咬合認定医 取得
  • 総義歯の基礎と臨床 受講
  • 顎関節症ライブ実習コース 受講
  • パーシャルデンチャーとテレスコープシステム 理論と実習コース 受講
  • 咬合治療の臨床 受講
  • ●日本臨床歯科医学会
  • レギュラーコース 受講
  • ●顎咬合学会