【神経のない歯に起こるかもしれない最悪の事態とは】市川市の現役歯科医師が解説します!

query_builder 2024/10/30

あなたが虫歯を放置したり知らない間に虫歯が進行したりすると歯が痛くなり痛み止めの薬を服用しても効かないことがあります。

痛み止めを飲んでも効かないなんて明日仕事に支障が出てしまう…

と不安になりますよね。



一体、歯の中ではなにが起こっているのでしょうか?

虫歯菌が歯の中にある神経(歯髄といいます)に感染し炎症が起こると痛み始めます。まだ痛み止めが効いているうちは良いのですがこれを放置すると痛み止めが効かなくなってきます。これは痛みを発生する成分や血液が充満して圧が高まるからです。


このような、神経がばい菌によって侵され炎症が起きている場合、神経を取ることによって徐々に痛みは治まって痛み止めが効くようになります。

続けて神経を数回に渡って取り除きます。

その後は神経の入っていた部分に生体に害のない材料で埋めます。

そのあと被せ物をして治療は完了します。

そして噛めるようになります。


しかしこの先、安心できない怖いことが起こる可能性があります。

こちらの記事では

1:神経を取った後に起こるかもしれない最悪の事態とは?

2:その予防法

3:神経を取った歯を長持ちさせるには?


を解説していきます。


1:神経(歯髄)を取った歯に起こるかもしれない最悪の事態とは?


それは「歯が割れてしまう」ことです。

歯が割れてしまうと抜歯をするしかありません。

そしてもう一つは「また痛くなることがある」ことです。



ではなぜ割れることがあるのでしょうか?

まず、神経(歯髄)を取った歯は神経(歯髄)からの栄養が途絶えしなやかさが失われるため割れやすくなります。

それに加えて

・虫歯に侵された歯の部分が多く、残っている歯が少ない

・歯並びやかみ合わせが悪く神経を取った歯に力が掛かりすぎる

・何度も根の治療をやり直している

・神経(歯髄)を取ってから長い時間が経っている

と割れる確率が高くなります。

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歯根が割れる前

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歯根が割れた後


このように割れてしまうともう歯を抜かざるを得ません。

もう一つの最悪の事態は

また痛くなることがある。

ことです。


神経を取っているのになぜ痛くなるのでしょうか?

健康な歯の神経の入っている部屋には細菌はいませんが神経の部屋に細菌が入り込むと炎症が起こり痛くなります。

神経を取ると痛みはなくなりますが細菌は完全に排除することはできません。

なぜなら神経の入っている部屋は特に根の先の方の形が複雑で草の根のように枝分かれしているからです。

その部分の神経、細菌は排除できませんから身体の免疫力で活動を抑え込むしかありません。

何らかの原因で細菌が活動し始めると根の先の周囲組織が炎症を起こし痛みや腫れがでます。

これが治まるまで長期間かかることもあります。







2:その予防法

神経を取って歯が割れたり痛みや腫れるのを防ぐためにはどうすればよいのかを説明します。

結論からいいますと、神経を取るような状態にさせないことです。


神経を取らないような状態にしないよう予防するためには

・歯並びやかみ合わせが悪い場合は治療しておく

・歯科医院で正しい歯磨きの仕方を教えてもらう

・1日4回のブラッシングを習慣化する

・ブラッシング時、デンタルフロスや歯間ブラシを必ず併用する

・定期的に歯科検診と歯科医院でのクリーニングを受ける

ことが大切です。

虫歯にならないように健康なうちから予防することが大事です。


歯並びやかみ合わせを治療して整えるとご自身での清掃効果が上がります。

例えば歯が重なって生えている場合、磨きにくいので虫歯になりやすくなります。

特に歯と歯の間からの虫歯は歯の表面から神経に到達するまでの距離が短いので神経をとる確率が高くなります。

またかみ合わせが悪いと一部の歯に力が掛かりすぎ微細な亀裂が入りそこから虫歯菌が侵入するのです。

歯並びの治療は歯列矯正が必要です。

矯正専門医での治療をお勧めします。


3:神経を取った歯を長持ちさせるには


神経を取った歯の寿命は約10年といわれています。

歯の神経を取った歯は枯れ木と同じで脆くなってしまうため今までご説明してきたように割れることがあります。

しかし神経を取った歯でも長持ちさせたいですよね。

できるだけ長持ちさせるには

・神経を取る治療を開始したら治療を中断せずに治療が終わるまで通うこと

・被せ物は汚れの付きにくいセラミックやゴールドの材質を選ぶ

・根の治療の前後のレントゲン写真を見せて説明してくれる歯科医院を選ぶ

・定期検診の際に全体的なかみ合わせを診てくれて必要であれば調整してくれる歯科医院を選ぶ

・歯ブラシの仕方を歯科医院で教えてもらい1日4回のブラッシングとデンタルフロスや歯間ブラシを使用した清掃を習慣化する

・定期的に歯科医院で検診とクリーニングを受ける


このようなことをお勧めします。


まとめ

神経を取った歯は「割れることがある」「また痛くなることがあり場合によって症状が治まるまで数か月かかることもある」

そのようなことにならないため普段からのケアが必要です。

特に歯並びを治すことは最大の予防効果を発揮します。

もしあなたが今、神経を取る治療の最中であれば最後まで治療に通うことです。

そして汚れの付きにくい材料の被せ物を選び全体的なかみ合わせ診て作製してくれる歯医者さんを選ぶことです。

治療後は定期検診とクリーニングを受けましょう。






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イーストワン歯科本八幡

住所:千葉県市川市八幡3-19-1

京成八幡WESTCOURT 2F

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