なぜ入れ歯を外して寝ることを推奨する歯科医院があるのか|当院の自費の総入れ歯・テレスコープ義歯は付けたまま眠れる場合も

query_builder 2022/09/06

歯科医院で「入れ歯は外して寝てください」と言われた方へ。入れ歯は就寝時に外して洗うのが基本です。ただし当院の自費の総入れ歯・テレスコープ義歯は、お口の状態を確認したうえで、付けたまま眠っていただけます。理由と注意点を、市川市本八幡の歯科医師が解説します。

歯科医院で「入れ歯は外して寝てください」と言われていませんか

多くの歯科医院で、入れ歯を使っている方に「就寝中は外してください」とお伝えしています。ただ、実際に外して寝てみると、次のようなお悩みを感じる方も少なくありません。

  • □ 入れ歯を外すと、上下の歯がかみ合う場所がなくなり、あごが落ち着かない
  • □ 誤嚥性肺炎が心配だが、外すべきか装着したままでよいのか分からない
  • □ 家族に、歯がない顔を見られたくない
  • □ 夜間に地震などの災害が起きたとき、入れ歯が手元にないと不安
  • □ 毎晩外して洗浄するのが面倒に感じる

結論からお伝えすると、入れ歯は就寝時に外すのが基本です。そのうえで当院では、自費の総入れ歯とテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)について、お口の状態を確認したうえで付けたまま眠っていただけるようにしています。それぞれの理由と注意点を順にご説明します。


入れ歯を外して寝るよう勧められる理由

多くの歯科医院が、就寝時に入れ歯を外すようお伝えしているのには、次のような理由があります。

  • ・入れ歯の表面には汚れや細菌が付きやすく、外して洗浄することで清潔に保ちやすくなります
  • ・粘膜にぴったり合っていない場合、就寝中に同じ場所へ長時間圧力がかかり続け、翌朝の痛みや粘膜の傷につながることがあります
  • ・入れ歯を外している時間に、歯ぐきを休ませることができます

こうした理由から、歯ぐきを休ませ、入れ歯を清潔に保つ目的で「外して寝る」ことが広く勧められています。


ご高齢の方は、入れ歯と誤嚥性肺炎の関係にも注意が必要です

入れ歯を装着したまま眠ることは、ご高齢の方の肺炎とも関連が報告されています。在宅で生活する85歳以上の方453人を対象にした調査では、入れ歯を外さずに眠っていた方は、外して眠っていた方に比べて、その後肺炎を発症するリスクが約2.3倍高かったと報告されています。加齢とともに唾液の量や飲み込む力が落ちると、細菌を含んだ唾液が誤って気道に入りやすくなり、これが誤嚥性肺炎につながると考えられています。

入院や介護が必要になった場面での歯や入れ歯の手入れについては、高齢で入院したときの入れ歯の手入れについての記事もあわせてご覧ください。


入れ歯は、必ず外さなければいけないのでしょうか

「外して寝る」は、入れ歯全般に共通する基本の考え方です。そのうえで当院では、自費の総入れ歯とテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)について、お口の状態を確認したうえで、就寝時も付けたままお休みいただけるようご説明しています。


当院の自費の総入れ歯・テレスコープ義歯を、付けたまま眠っていただける理由

付けたまま眠ることを前提に、適合を確認して作ります

テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)は、支えにする歯に金属の内冠をかぶせ、入れ歯側の外冠がそれを包み込むように組み合わさる、二重の冠構造の入れ歯です。自費の総入れ歯も、精密な型どりで粘膜に合わせて作ります。付けたまま眠っていただけるかどうかは、完成後に適合とお口の状態を確認したうえでご説明します。種類の詳しい説明はドイツ式入れ歯(部分入れ歯)のページをご覧ください。

ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)の例

毎日の清掃と、定期的な点検が前提です

付けたまま眠っていただく場合も、清掃をしなくてよいわけではありません。就寝前には毎回ブラシで洗浄し、週に1回程度は洗浄剤に浸けていただくようお願いしています。あわせて定期的にご来院いただき、入れ歯と歯ぐき、支えの歯の状態を確認します。

なお、付けたまま眠りたいとお考えになる理由には、次のようなものもあります。

  • ・夜間に地震などの災害が起きたとき、入れ歯が手元にない状態を避けたい
  • ・ご家族に、歯がない状態を見られたくない

それでも、当てはまらない場合や注意していただきたいこと

自費の入れ歯であれば、どなたでも一律に安心して装着したまま眠れるということではありません。次のような場合は、就寝時に外すべきかどうかを含め、あらためて歯科医師にご相談ください。

  • ・むし歯や歯周病、口内炎など、お口の中に治療が必要な炎症がある場合
  • ・飲み込む力が弱くなっている、誤嚥をしやすいと感じる場合
  • ・糖尿病など、感染症にかかりやすくなる持病がある場合
  • ・入れ歯が古くなり、歯ぐきとの間にすき間ができている場合
  • ・ご高齢で、肺炎を起こしたことがある、または体力が落ちている場合

清掃を怠ると、自費の入れ歯であっても細菌は増えます。就寝前の洗浄と定期的な歯科医院でのチェックは、保険・自費を問わず欠かせません。


当院での就寝時の扱い

項目 保険の入れ歯(部分入れ歯・総入れ歯) 当院の自費の総入れ歯・テレスコープ義歯
就寝時の扱い 外して洗浄していただきます お口の状態を確認したうえで、付けたまま眠っていただけます
支える方法 主に金属のバネ(クラスプ) 内冠と外冠で支える(ドイツ式)/精密な型どりで粘膜に密着(総入れ歯)
費用 保険診療 自由診療
清掃の必要性 必要 必要(材質によらず毎日の洗浄は欠かせません)

※各項目は一般的な傾向であり、実際の適否はお口の状態によって異なります。


自由診療の費用と治療期間の目安(すべて税込)

保険の入れ歯は保険診療で作製できます。以下は、自費の入れ歯をご検討になる場合の費用の目安です。正確な金額は、診察と検査のうえでお見積りをお出しします。

項目 費用
無料メール相談 無料
来院相談(レントゲンでお口全体を確認) 5,500円
精密検査・治療計画・お見積り 33,000円
コーヌステレスコープ 1,810,000円〜4,120,000円
リーゲルテレスコープ 2,190,000円〜3,670,000円
レジリエンツテレスコープ(残っている歯が少ない場合) 1,650,000円〜2,970,000円
総入れ歯(片あご) 1,430,000円
総入れ歯(上下) 2,750,000円
  • ・上下両方にドイツ式入れ歯を作る場合は、合計金額から10%を割り引きます
  • ・むし歯・歯周病の治療や抜歯が必要な場合は、別途保険診療の費用がかかります
  • ・完成後の調整は3回まで費用に含まれます。4回目以降の調整と、噛み合わせが安定したあとの定期メインテナンスは別途費用がかかります
  • ・お支払いは一括のほか、3回に分けてお支払いいただくこともできます
  • ・自由診療の費用は、医療費控除の対象になります

※2026年9月時点の費用です。改定する場合があります。

治療期間の目安

  • ・ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)…およそ6か月〜1年(お口の状態によって前後します)
  • ・自費の総入れ歯…およそ6か月〜1年
  • ・歯を抜く必要がある場合も、抜いた日に仮の入れ歯をお入れするため、歯がないまま過ごす期間はつくりません

知っておいていただきたいリスク・副作用

保険の入れ歯のリスク・副作用

  • ・慣れるまで違和感や痛みが出ることがあります
  • ・バネをかけた歯に横方向の力がかかり、支えの歯の負担になることがあります
  • ・噛む感覚は、ご自身の歯とは異なります
  • ・破損することがあります

自費の入れ歯(ドイツ式入れ歯・総入れ歯)のリスク・副作用

  • ・支えの歯を削る必要があります(ドイツ式入れ歯)。削ったあと、しばらくしみることがあります
  • ・慣れるまで時間がかかります。装着当初は違和感や話しにくさが出ることがあります
  • ・お手入れと定期的な検診が必要です。清掃を怠ると、むし歯や歯周病、口臭の原因になります
  • ・破損や変形をすることがあります
  • ・自由診療のため保険は使えず、ごく一部の金属で金属アレルギーが生じることがあります
  • ・支えの歯を失った場合、状態により入れ歯の修理や調整、作り直しが必要になることがあります

よくあるご質問

Q. 保険の入れ歯でも、寝るときに外さなくてよい工夫はありますか?

当院では、保険の入れ歯は就寝時に外していただくようお伝えしています。安定が悪く感じる場合は、入れ歯安定剤を使う前に、まず入れ歯の調整をご相談ください。詳しくは入れ歯安定剤についての記事をご覧ください。

Q. 自費の入れ歯にすれば、誤嚥性肺炎の心配はなくなりますか?

なくなるわけではありません。自費の入れ歯であっても、清掃を怠ったり、飲み込む力が弱くなっていたりすると、リスクは残ります。持病のある方やご高齢の方は、入れ歯の種類にかかわらず歯科医師にご相談ください。

Q. 総入れ歯が沈んで噛みにくく感じます。これも寝るときの扱いと関係がありますか?

噛みにくさの原因は、入れ歯の適合や噛み合わせなど、就寝時の扱いとは別の要因であることが多いです。総入れ歯が落ちる・噛めない原因についての記事で詳しく解説しています。

Q. 新しい入れ歯に変えたら、慣れるまでどのくらいかかりますか?

個人差がありますが、話し方や噛み方に慣れるまで数週間かかることがあります。初めての総入れ歯に慣れるまでについての記事もあわせてご覧ください。

Q. 入れ歯を長く使うために、日頃気をつけることはありますか?

入れ歯そのものだけでなく、支えている歯ぐきや残っている歯の状態を定期的に確認することが大切です。入れ歯のメインテナンスについての記事でご説明しています。


まとめ

  • 1.入れ歯は、就寝時に外して洗浄し、歯ぐきを休ませることが基本です
  • 2.ご高齢の方が入れ歯を装着したまま眠ることは、肺炎のリスクとの関連も報告されています
  • 3.当院の自費の総入れ歯・テレスコープ義歯は、お口の状態を確認したうえで、付けたまま眠っていただけます
  • 4.ただし清掃や定期検診は保険・自費を問わず欠かせません。持病やお口の状態によっては、あらためてご相談ください

入れ歯治療全般に不安がある方は、入れ歯治療についてのページもご覧ください。ひとりで抱えずに、まずご相談ください。今お使いの入れ歯の状態を拝見し、考えられる方法と、それぞれの費用・期間・リスクをご説明します。

ご相談の流れ

  • 1.ホームページの予約フォーム、またはお電話でご予約ください
  • 2.レントゲンでお口全体を確認し、今の状態と考えられる方法をご説明します(来院相談 5,500円)
  • 3.考えられる治療それぞれの費用・期間・リスクをお伝えします。お持ち帰りいただき、ご家族とご相談のうえでお決めください

まずはメールでという方のために、院長が直接お答えする無料メール相談もご用意しています。


参考文献

  • ・Iinuma T, Arai Y, Abe Y, Takayama M, Fukumoto M, Fukui Y, Iwase T, Takebayashi T, Hirose N, Gionhaku N, Komiyama K. Denture wearing during sleep doubles the risk of pneumonia in the very elderly. J Dent Res. 2015;94(3 Suppl):28S-36S.

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応や結果には個人差があります。実際の診断・治療方針は、必ず歯科医師の診察を受けたうえでお決めください。

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イーストワン歯科本八幡

住所:千葉県市川市八幡3-19-1

京成八幡WESTCOURT 2F

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